雪

バットマン ビギンズの雪のネタバレレビュー・内容・結末

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ここのところ良作に恵まれていないので、評判のいい『ダークナイトライジング』を観るために3部作の第一弾を鑑賞。

序盤はハリウッド映画にありがちな誤解。
ヒマラヤの頂に忍者養成所。
忍者は超人で、みんな白人。
渡辺謙は忍術師範で現地語と英語を話す。
日本酒のような樽に「除厄」、掛け軸にも日本語らしき文字。しかし日本語は誰も話さない。
最終的に渡辺謙は影武者。本物は白人。
いやあ、はっきりした人種区別ですね。差別とまでは言わないけど。アフリカ系はモーガンフリーマンだけ。他国文化の有名なとこだけパクるという残念文化。まぁ原作が劇画だからね。

しかしエンタメはしてました。私がアジア系じゃなきゃ(ていうか白人なら)☆4だったかな。
テンポもよく、誰がどんな役なのか子供でもわかるように作ってあるわりには幼稚じゃない(キャラクター全員、表裏がないので葛藤とかの人間ドラマはないですけどね)。
思ったよりガッツリな白人主義でびっくりしたけど(市民や警官にもアフリカ系がほとんど見当たらない。警視総監くらい? 画面のほとんどが白人)、これはダークファンタジーなんでと言われれば、はいそうですかと納得……できないな。忍者はローマ時代にはいないしね。

渡辺謙でも諭さないハリウッドの大きな力を感じました。
その残念さを漂わせながらも、エンターテイメントが成立してると認めざるを得ない。パワーあるなあ。こうして誤解に満ちた忍者像が広がり続けるのでしょう。白人忍者さんたち、君らの主君はどこにいるんだ!
雪