つのつの

8 1/2のつのつののレビュー・感想・評価

8 1/2(1963年製作の映画)
4.1
再鑑賞。今見返すと初見時ほど難解な印象はないな。ブルーレイで見ると白黒のライティングが綺麗で最高。
仕事、恋愛関係が拗れに拗れた男の愚痴を140分聞かされるだけなのに、一つ一つの場面の圧倒的な映像美で見続けてしまう不思議な映画。「隙あらば自分語り」なんて揶揄が罷り通ってるけれど、どうせゴミみたいな人生の切れ端を集めてもゴミにしかならないなら、振り切って全部詰め込んでしまった方がいいというラストのカタルシスも好きだな。あそこで初めてグイドが「ディレクション」をするのも良い。やっぱりフェリーニは、祭りの映画作家。
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