タクマ

激動の昭和史 沖縄決戦のタクマのレビュー・感想・評価

激動の昭和史 沖縄決戦(1971年製作の映画)
4.5
見たで。
去年の年末に観賞。この暗い時世でと悩みながらあえて感想を。本土の捨て石として島ごと利用されなにもかもが焦土と化した沖縄戦。全ての死が容赦なくそんな中でも笑いを入れてくる岡本喜八監督の皮肉に戦争がもたらす地獄を痛感させられた。どんな時代でもどんな境遇でも生きていた人達がいたから今がある事を忘れてはダメだ。非常時でも日常でも1人1人が色んな意見を発信できる現代で目に見える言葉に振り回されずにまずは自分の周りの命を大切にする事も。
自分が沖縄戦と言うワードを聞く度に一番最初に頭に浮かぶのは高校生の頃の修学旅行で沖縄に行った際に入る事になった沖縄戦で使われた防空壕「ガマ」である。中は真っ暗でただただ広くてこんな空間で敵の攻撃と死の恐怖に耐えながら長い時間を過ごしていたと思うとそれだけで深い絶望感に襲われたが本作をみて自分が想像する以上の恐怖を味わいながら戦死者達が命を落として行ったと思うと言葉が無くなった。
平和ボケした自分の様な人間が何を書いても安直な感想になってしまうけど戦争の惨たらしさと恐ろしさ、今目に見える世界で平和が続いてる有り難みを知る戦争映画としては傑作であるし後世に残すべき作品だとも思う。
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