ふかい

殺しの烙印のふかいのレビュー・感想・評価

殺しの烙印(1967年製作の映画)
4.6
強烈で病的なミクスチャー映画。真っ当なハードボイルド路線で始まったかと思いきやファム・ファタールの登場によって主人公の頭はエロスとタナトスに取り憑かれていき、最終的にはダンディなおっさんと腕を組みながら共同生活をするというトンデモ展開に移行。「おれがNo.1だー!」と無人のボクシング会場で叫び続ける主人公の姿に唖然としながらもなぜか感動。
蝶のモチーフが繰り返し出てくるコンセプチュアルアートに寄った中盤だけでなく、ライターの看板から飛び出てくるスナイパーの銃口を捉えたショットや、義眼のくり抜きシーケンス、鍵穴、照準器など次々形を変えていくスクリーンに惚れ惚れ。
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