ほ

殺しの烙印のほのレビュー・感想・評価

殺しの烙印(1967年製作の映画)
4.3
殺し屋ランキングの3位の主人公が、ある依頼を失敗したことによってなんやかんやあって正体不明の伝説の殺し屋ナンバー1位に出会ってなんやかんやの話。
米が炊けるにおいが性癖の主人公、蝶や蛾の標本に囲まれて暮らす謎の美女、義眼を洗う医者、螺旋階段での性行為(なんで?)、諸事情でナンバー1と寝床も便所も食事も共に行動する主人公(なんで?)etc

パッケージも導入もハードボイルドなのでフィルムノワールかと思いきや途中からトンチキな展開になる。というか前半からその片鱗は見えていた。だけど白黒映画のクールな画面がトンチキとの妙なギャップで変な魅力を醸し出している。
そしてアンヌさん演じるヒロインが良い。死の香りをまとう美女で、この時代の、白黒の、この映画でなければ出せなかった雰囲気。「少し体をずらしてあげる。1/5秒で2インチの隙間に相手の心臓が入るの。…あなたは神様だって聞いてたわ。」このセリフが大好き、でも見終わっても意味はわからない。
他作品になるけど"気狂いピエロ'を見た時と同じ感じ、あれが好きなひとはこの映画も好きだと思う。あっちよりはわかりやすい。
ほ