この作品の様々な個性を持ったバラバラの家族が一つの目標に向かう姿を明るく描くパターンって、後に色々な形になって影響を与えているのではなかろうか?
かと云って偉大な映画かと思えばそうではない。時にはお下品な台詞を散りばめつつ深刻なテーマもユーモラスにカラフルな画面で描き切るあくまで小品に徹したところが成功の理由のように思える。
製作者の一人のインタビューで、ハリウッドの某大スターが放った「敗北者を軽蔑している」と云った趣旨の言葉がこの映画を作るキッカケになったと語っているが、まさに全編がアンチ・サクセスストーリー。
いわゆる社会的成功者なんて世の中で極々一部、世間の大方の人間は挫折をして、それでも日々前を向いて小さな幸せを見つけてゆく。
まさにこの映画はそんな一般大衆である観客たちに捧げられた人生の応援歌なのだ。
ラストシーン、この家族は結局は全員が敗北者となる。しかしその表情はやり遂げた満足感に満ちてとにかく明るい。
こんなに元気を与えてくれる映画はなかなかありませんね。
監督スタッフキャストさんたち、Goodjob!