ひろの

横道世之介のひろののネタバレレビュー・内容・結末

横道世之介(2013年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

アジカンから来ました。
80年代終わりの大学生の日常や出会いと別れを描く青春モノと軽い気持ちで観たけれど、これは紛れもなくバブル景気という「約束された幸福の箱庭」の物語とその終わりであり、だからこそ登場人物の現在、そして実在の事件を思わせる要素が時系列の最後に配置されているのかな、と思いました。世之介が、純朴に、お人よしに、それでいて真っ当に人と人に向き合った結果の出会いと別れ。切ないけれど希望もある。そんな話だと思います。
青春は人生の一部であり、人生は有限である。だからこその人々の暮らしや関係性の輝きを知り、刻み、ひとりの人間のそれらに「優しく笑って今日でさよなら」しながら「永遠を、このフィーリングをずっと忘れないで」いるための映画なのかもしれません。
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