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100,000年後の安全のT2Yのレビュー・感想・評価

100,000年後の安全(2009年製作の映画)
3.5
オープニングとエンディングの溜めが長くて重たい。現人類が無視できない問題、放射能廃棄物のフィンランド発ドキュメンタリー作品。

膨大なエネルギーへの依存から今の豊かで便利な生活が出来ている現在。次の世代どころか10万年後の世界、途方もない時間。そりゃ誰も予測なんて出来ないのはわかる。

戦争、ウィルス、氷河期が来て人類が一度消えること前提⁈でなきゃ地層処分なんてなかなか考えつかない。戦争が起こって近くでデカいミサイルが落ちたらどうすんの?今でさえ、世界のパワーバランスが不安定なのに。たとえ原子力エネルギーが宇宙の力の象徴であっても、未来の人間のために安全な代替エネルギーが構築できるのを待ち望んでしまう。

日本では青森県と茨城県にガラスと一緒に薬品で溶かしステンレス製の容器に入れて貯蔵してあるみたいだが、厚さ2mだけのコンクリートの貯蔵庫でたった30〜50年間保管…。その後は地層処分予定。

現人類が一回消えてなくなった後、フィンランド地下にあるオンカロ貯蔵施設に足を踏み入れてしまった好奇心強い未来の人間たちにとって、像とウランとプルトニウムが宝の山になんて決してならないのが、はっきり理解できた作品。
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