amy

ヴァージン・スーサイズのamyのネタバレレビュー・内容・結末

ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

全てに憧れてしまった。
実に美しく儚い映画だった。

クリスチャンの家庭で
過保護で厳格な母親と束縛される娘達。
その間に立場のない父親も、
明らかに現実逃避をしていた。
一見温かそうだが酷く脆い家庭。
どんなに恋しても満たされない彼女たちは
最も母親からの愛情を求めていたのかも。

序盤のシーンにある、
先生は13歳の女の子じゃないもの。
この一言、深すぎる…
たしかにその年齢の感情は旬でしかなくて
大人になったら色々なバイアスがかかって
その時の感情は忘れてしまうと思う。
同時に一番愛情を求めている時期
だからこそこの言葉が出たと思うし、
真の自殺の理由は不明だけど、
彼女は行動を起こしてしまったのかも。

あの年頃の少年は覗きが趣味だと思う。
いろんなことに興味を持って
気になってしょうがない多感な時期。
私も向かいにあんなに美しい娘達が
住んでいたら覗かざるを得ないと思う。笑
電話越しに言葉で会話するのではなくて、
レコードで返事するのとても粋だった。
そんな彼らに信号を送って
あの夜に家に来させたのって、
本当に連れ去ってほしいのと同時に、
承認欲求というか
私たちを忘れないでという気持ちが
こもってるんだろうなって感じ取れた。
あの集団自殺はフィナーレで、
歳をとっても語られて忘れられない存在に
なりたかったのかもしれない…
母親からの愛が無かったが故に。
娘達は社会から切り離されていたから
彼女達のコミュニティーしかなくて
一緒に死ねば永遠になると思ったのかな。
まあほんとのところは分からないけど。

改めて感じたことがひとつ。
日本はプロムの文化を取り入れるべき。笑
舞台裏での桃のお酒でキスするシーン
甘すぎます。。10cc最高すぎ。。
言わずもがなサントラが良すぎる。
全てのシーンにピッタリ。
メインでよく使われていたAirの曲が
エモさを助長させていてとても良かった。
amy

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