退廃的で悪夢的、ハードボイルドで上品という、独特過ぎる雰囲気の映画。
物凄く恐ろしくて逃げ出したいけど、逆にずっと浸っていたいような気もする。矛盾した感覚を覚えるカルトさ。「サイレントヒル2」(もちろんゲームの方)や『ジェイコブズ・ラダー』に近いかな。
そんな世界観の中で、いかにも「私立探偵モノ」な、陰謀論的ストーリーが繰り広げられるんだからもう堪らない。
いかにもハードボイルドって感じでもないミッキー・ロークのチャーミングな演技も良いし、ロバート・デ・ニーロの快演も流石。
いやぁ、これがアラン・パーカーか。作品を構成する要素の一つ一つが高水準で、満足度が高い鑑賞体験。