Tyga

血は渇いてるのTygaのレビュー・感想・評価

血は渇いてる(1960年製作の映画)
3.5
自分が作り出した偶像の暴走(?)に耐えられなくなる様がどこか怪物映画のような趣も感じられた。彼女にとって木口とはどういう存在だったのか。切れて清々した気持ちという単純なものでなさそうなのは、踊り狂う夜を見る限り明らか。

そして、思い詰めながらもその思考は結局、一向に深化しなかった木口もその思考の浅さ故にどこか「被害者」のようになるのだが、果たして彼は真の被害者であるかは大いに謎が残る。

モノクロだからこそのキメッキメの照明がかっこいい。芳村真理の顔が暗闇に浮かぶ。

記者が余りにもゲスの極みすぎるが、週刊文春の疑惑みたいなの聞くとこういう奴らもいるのかもしれんとは思う。というか、少なくとも昭和のころはもっと下世話な見出しも多かった。「美談の相手は情婦⁉︎」という見出しをついこの前1950年代の新聞の中に見たし。
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