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シザーハンズのsolarisのレビュー・感想・評価

シザーハンズ(1990年製作の映画)
4.0
最初の「エイボン化粧品です」と営業活動で家を回るペグの場面から、「これはおもしろい!」と、わくわくした。ペグ役のダイアン・ウィーストは『バードケージ』にも出演していて、笑顔が素敵な人として覚えていた人。

それにしても、手のハサミが大きすぎる!大きいだけでなく複雑すぎる。ウォーターベッドに穴があいてしまったときから、絶望的な気持ちになった。もう少し小さかったら、もっと…。

ジョニー・デップの目力がものすごい。静かで沈んでいて暗くて、愛を求めている深い眼。監督のティム・バートンは、最初にあったときのジョニー・デップは「箸にも棒にもかからない下手な役者だった」と語っているそうだが、デップの存在自体が映画というか…。

エドワードがハサミを駆使して植木を動物の形にしたり、動物の毛をカットしたり、人の髪型を独創的にするときの、生き生きした動きがとてもいい。氷の彫刻をして雪を降らせるところは、非現実的だが、美しい。

キムのウィノナ・ライダーと、テレビ画面に映ったエドワードが見つめ合う(ように見える)場面が独創的で大好き。

へんな設定の映画なので、敬遠していたのだが、クッキーを作るロボットから人造人間を作り出した発明家の舞台装置全体もいいし、全体の舞台装置(大道具や小道具のことを何というのだろうか?)の詳細が素晴らしくて、もう一度見たい映画だ。

深読みしたら、心は温かいのに人を傷つける言葉ばかり言ってしまう人って、心にハサミがついてしまっているのかもとも。
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