似太郎

黄金時代の似太郎のレビュー・感想・評価

黄金時代(1930年製作の映画)
4.3
【神様なんてクソ食らえ】

ブニュエルの前作『アンダルシアの犬』が出来が良すぎただけに2作目は若干チグハグな出来になってしまったと監督自身も本作を「失敗作」と認定している。

前衛映画に奇妙なブラック・ユーモア性を加味したアナーキーなテイストがあり、思わず爆笑してしまう戦前ヨーロッパのカオスな一面を垣間見る事ができる。

聖と俗を往来するブニュエル流の御伽噺であり、権威のある教会&ブルジョワ叩きとして傑出した完成度を誇る不条理世界がマグマのように展開される。最後はキリスト様のコスプレ、殺人によって幕を下ろすというトンデモぶり。👼⛪️
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