カズミ

真実の行方のカズミのネタバレレビュー・内容・結末

真実の行方(1996年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

どんでん返し、という情報を知ってから視聴してしまったので、ストーリー的には読めてしまったが、題材が好みだったこととエドワード・ノートンの演技に引き込まれて最後まで前のめりで見ることができた。

事件の凄惨な描写に、直視するのを躊躇うシーンがいくつかあったが、最終的にはそこが印象に残らない。
アーロンの人格の切り替えの巧みさが焼き付いて、自らの矜持に翻弄された弁護士の哀れさがじんわりと胸に広がる。

原語で聞いたほうがいいかなあ、と思いつつ、初回は内容の補完のために吹き替えを見るか、と思っていたら、思いの外アーロンの演技が好みで「え、これ誰だ」と調べたらまさかの遊佐さん……そりゃすごいはずだ。声が若くて気づかなかった。
遊佐ロイ/アーロンが根っからの狂気の人物に見えるのに対し、本家は別人格を演じる際の声質の高低差がないため、社会と人を舐め切った若者の犯行感が強く出て「……こんのクソガキっ」といった怒りがじわじわ湧いてくる。
同じ映画でも違った空気感が味わえるので、どちらで見ても損なしだと思います。
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