このレビューはネタバレを含みます
オットー・プレミンジャー監督の傑作ミステリースリラー。
イギリスに引っ越してきたばかりのアメリカ人シングルマザーが、保育園に預けた自分の娘が消えたと言い始める。
🚼
怖ぇ〜〜!これはヤバい!!
バニーは本当に攫われたのか、それとも精神に異常をきたしたアンの妄想の産物だったのか。この2択で見ていたら、それを上回る結末が待ち受けていた。シスコン変態男の歪んだ愛情が暴走する話だった。
冷静になって振り返ってみると、どんでん返しのためのどんでん返しだったのでは?と疑っている自分も少しいるが、鑑賞中はそんなことを考える余裕がなかった。"精神不安定な主人公アンとしっかり者の兄スティーブン"というパワーバランスが逆転するシーンには衝撃を受けたし、子供をあやすかのようにスティーブンを手懐けるアンとそれに全力で応えるスティーブンの光景には身の毛がよだつ恐怖を感じた。
他にも、人形バニーを燃やすスティーブンのガンギまりの顔や、スティーブンの笑い声が響き渡る中、カメラが極端に傾いてグラグラ揺れるトランポリン&ブランコシーンにも戦慄が走った。恐怖演出力が傑出している。
『悲しみよこんにちは』『或る殺人』に続いて、オープニングクレジットのアニメーションが傑作。今回は、手で黒い紙をビリビリ千切っていく不気味な映像。🚼型に切り抜かれた穴を埋めるラストも巧い。
ブリティッシュパブのテレビから、Zombies "just out of reach"♪。
不法侵入を繰り返す大家は何者?
ケア・デュリアは、本作のパフォーマンスがキューブリック監督の目に留まり、オーディション免除で『2001年宇宙の旅』への出演が決まったとのこと。
🍴ジャケット。牛乳を固めたような甘いイギリスのデザート。
260