針鼠

鬼神伝の針鼠のネタバレレビュー・内容・結末

鬼神伝(2010年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

2022/07/23 netflix ★☆☆☆☆ 36/2022

まず三番目が主人公。

いきなり平安時代に飛ばされたら、今まで空想上の存在と思っていた鬼が実在していて、君には人間のために鬼と戦う使命があると言われる。戸惑うのは当然。何をすべきか何が正しいのか優柔不断になるのも当然。

でも何が正しいと思うのか手当たり次第に人に聞いて回るだけ?そして答えの正誤を殆ど好感度で判断する?いやそういうのは小学生までで卒業しようよ。

たまたま出会った人間に「正解」を教えてもらおうとするのではなくて、現時点の実態と歴史的な経過という事実関係の情報を収集して何が正解か自分で考えるべき。そして質問に答えてくれる相手の価値観も把握するべし。平安時代は現代の価値観とは、善悪の基準も正邪の判断も違うはずだから。

次に二番目がやっぱり主人公。

驚くにせよ、逃げるにせよ、怖がるにせよ、リアクションが大仰過ぎ。いちいち手足を振り回してタコ踊りするんじゃない。だいたい怖いときは人は腰を抜かしたりするものじゃないかな。それとも飛び上がって手をくねくねと振り回し、足はバタバタ動かしたりするものなのかな?

一番目が筋立て。アクションシーンだけ継ぎ接ぎした粗筋紹介みたいな雑なお話じゃん。100分程度の長さの作品なのに、あれもこれも詰め込もうと欲張り過ぎたため、結局どれもこれもきちんと描写出来ていない父親の思い出のように殆ど主筋に関係してこないエピソードは捨てて、平安時代も鬼退治の四天王全員を出そうとはしないで登場人物の数を絞って、この尺で描き切れるように話をシンプルにして、アクションシーンも減らして、残したキャラとエピソードをもっとしっかりじっくり描写すべきだった。
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