拷問、殺人を撮影したスナッフフィルムを放送する電波を偶然キャッチしたことから、主人公マックスはその歪な世界に取り憑かれていく‥
超能力者を題材にした『スキャナーズ』、蝿人間を題材にした『ザ・フライ』など独自の世界観を展開する鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督による怪作
カルト映画として度々話題になるので、なんとなくは認知していましたが、あまりグロテスクな作品に耐性がないので避けていました
最近、クローネンバーグの奇々怪界な世界観に興味が出てきたので今作から手を出してみた次第です(『ヒストリー・オブ・バイオレンス』と『スキャナーズ』しか観たことがないので)
今作の見所と言えば、やはり有機体のような息遣いを見せるブラウン管や一体化する銃と手など衝撃的なビジュアルを特殊撮影によって視覚化した巨匠リック・ベイカーの手腕でしょう
クローネンバーグの想像とリック・ベイカーの創造が合わさり表現された現実と虚構が入り混じる不可思議な映像体験が、鑑賞者を魅了する
物語展開にはやや置いてけぼりをくらいましたが、90分という短尺のおかげで退屈はぜずに観ることができました
なんだか良く分からない面白さがある奇妙な一作です