岬にて
面白いのか、そうでないのか、よくわからない不思議な映画でした。(笑)
まず、主役二人の感情の流れが上手く飲み込めなかったので、その挫折感も伝わらず。
ぶうたれる友子さんには、なんでこんなにキレてるの?とイライラ。
阿嘉さんも、歌に対しての情熱がよくわからなかったせいか、挫折感も…以下省略。
それ故、二人の恋がさらに唐突に感じられて、その行動には「ええ~~!!」の連続。
議長さんや、バンドのメンバーさんたちは個性的で面白かったのですが、
キーアイテムな手紙のナレーションに違和感があり、ちょっと失敗したかな?と思っていたのです。。
けれども、中さんのリハシーンでもう、そんなの帳消し。
あそこから、号泣ボタンオン。
さらには、予想外に盛り上がるライブシーンで、やっぱり音楽映画ってよいわ~と、涙とニコニコ。
そして、最後。 あれはずるいわ~。
わかっちゃいるけど、こっちは号泣。
観光映画がなんぼのもんじゃい!と言いたくなるくらい、素敵なロケと音楽でした。
そうそう、茂さんて、本当に国宝級奏者らしいですね。(笑)タンバリンでのはじけっぷりがかわいいおじい様でした。
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国と時代をこえるもの
時が流れても、心に残る歌がある。
遠く離れても、忘れられない人がいる。
時代に翻弄され、海に隔てられた想い。
7通の、出されなかった手紙。
日本統治という歴史。
「のばら」という歌。その背景。
連絡手段が限られた時代。
タイヨウが沈み、一度は裂かれた。
けれど、雨があがり、日が差して、
その空に虹がかかるとき、
遠く離れた国と時代が繋がる。
国と国との捻れてしまった思い。溝。
けれど、本作ではそれを超える様をきちんと見せてくれたと思う。
知ることは大事だと思うけれど、その知識に振り回されるのではなくて(そんなのとっぱらって!)、
ただ単に、そこにある歌に感動する心もやっぱりあると思う。
だからこそ音楽は、歌は世界を救う。そんな甘ったれた私の考えも、そうそう捨てたもんじゃぁないわよね!とついつい自己愛にふけってしまった(笑)そんな素敵な(?)一時でした。
公開してくださってありがとう。
追記。サントラついつい買ってしまいました。。
(映画生活投稿分2010)