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嘆きの天使のricoのレビュー・感想・評価

嘆きの天使(1930年製作の映画)
3.7
地位のある男がキャバレーの女に入れあげ、転落していく様を描いている。
孤独に死ぬ男の姿は「最後の人」(まあ厳密には違うけどさ)を思い出したりする。やっぱりハマリ役。
街の路地のセットなんかが若干パースのズレた感じがあって表現主義の残り香のようにも見えるし、ゴチャゴチャしたセットたちから退廃の匂いがしていい。順撮りされたらしいが、ディートリッヒも最初はまだ初々しい若さ溢れるキャバレーの女からラストにはファム・ファタールへと変身する所が新鮮。
映画自体はピエロに扮し始める後半からが素晴らしい。

ディートリッヒの声が高くて吃驚。
若干顔が違う気もしてネットで検索したら「頬骨が目立つような整形をした」っていうのを見かけたけど本当なのかしらん。
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