菩薩

嘆きの天使の菩薩のレビュー・感想・評価

嘆きの天使(1930年製作の映画)
3.0
現代に置き換えると、他人には自粛を強いておきながら、視察と取り締まりを大義名分に夜な夜な街に繰り出し、そこで出会った若くて足の綺麗なお姉さんに熱を上げ過ぎた結果社会的信頼も職も失い、遂には群衆の前に引き摺り出されて笑い者にされ、発狂の後かつての栄華に縋りながら静かに息を引き取っていく道化のお話、って感じで、あれ?俺なんか知ってるなそんな話。随分とミソジニーな視点で描かれ、淀川さんもその様な解釈をした様だが、単にいい歳こいてデリカシーも節操も無いきったねぇおっさんが痛い目合うってだけで自業自得でしかない。生徒の黒板の落書きのクオリティが卒業式に生徒を送り出す人気者の先生レベル(言い過ぎ)。転落劇としては基本中の基本って感じだろうが、全体的に退廃的過ぎるしやる気をあんまり感じられない。ただマレーネ・ディートリッヒの100万ドルの美脚は伊達じゃない…。歴史的価値のある芸術品、ストッキング履かせるとこ、代われって思った。
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