ラフマン

袋小路のラフマンのレビュー・感想・評価

袋小路(1965年製作の映画)
3.5
潮の満ち引きにより完全に閉ざされた古城に住む夫婦。
そこで繰り広げられる人間模様を描いた映画。
まずここに住む夫婦がなんか変。スキンヘッドに眼鏡の中年旦那と浮ついた若い嫁。とても愛し合ってるようには見えない。
そこに迷い込んだギャングが加わり奇妙なバランスが生まれる。
ギャングの言いなりになる旦那にイライラしつつも、この奇妙な空気感から生まれるシニカルでブラックな笑いが絶妙。
途中で出てくる腹の立つガキも映画全体のスパイスとして効いてくる。
ロマン・ポランスキーの「おとなのけんか」での笑いの原点がこの映画にあるような気がします。共感できる登場人物が一人もいないので困惑しますが、客観的に見て笑えるという。
最後まで救いが無いので好き嫌いは分かれる映画でしょうね。
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