カネコ

ひなぎくのカネコのレビュー・感想・評価

ひなぎく(1966年製作の映画)
4.5
昔鑑賞した時の感想を見つけたのでこちらにも投稿。


ひなぎく観てきた🌼10代の頃から観たかった映画。初めて観たのがスクリーンで良かった。

チケットはあっさり予約出来たけど指定席無しの整理券方式。
整理券の番号は早かったのに時間ぎりぎりに映画館着いたから席が前の方になってしまった。満員で通路に座布団引いて座らされてる人もいた。
出だしは2回ほど映像が止まったりトラブルはあった。そしてやっぱり色合いの劣化もあるみたいだったけどそれも味。

昔から雑誌で見て研究してたインテリアとかファッションを映像で観れて感動。ドット柄のワンピ着てるシーンは初めて観た。お洒落して男の人からかって、とにかく食べて悪戯して。でもなんだか満たされない二人。
新聞紙と麻ひもだけの服もなんか可愛かった。それにしても10代の頃はおかっぱ花冠の女の子一択だったけど、映画観たら黒髪ツインテールの子の可愛さにやられました。
若い頃に観たら影響されてこういう毒っぽい女子に憧れただろうな。

可愛い中に痛烈な社会批判と風刺があった。自分に夢中の男の子の電話を聞きながらソーセージ千切って食べたりとか。朝から真面目に働いてる人に自分たち(自由の象徴)が見えていないとか。
まあ難しい事考えなくてもお洒落映画として楽しめる内容だった。

フィルターの色を赤だったり黄色だったり紫だったりと変える所に独特の浮遊感があった。

ラスト付近のパーティ用の食卓をめちゃくちゃにするシーン。私の好きな邦画の家族ゲームとか逆噴射家族と同じような雰囲気で3つの映画比較して観てみたいかも。

壊した食卓を機械的に掃除するシーンの無機質な囁き声と、割れたお皿をそのまま食卓に並べる所。壊れたものは元に戻らない。どんなに社会が押さえつけても自由を求める心は変わらないというメッセージなのか。

あと、ひなぎくの前にチェコの短編アニメーション作品も3本同時上映だったんだけど、1本目のアニメがツボって笑いが止まらなくなった。ビスケットでできた謎の動物キャラのおっさん声とブタ鼻が面白過ぎた🐽
カネコ

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