一人旅

シャークボーイ&マグマガール 3-Dの一人旅のレビュー・感想・評価

3.0
ロバート・ロドリゲス監督作。

鬼才:ロバート・ロドリゲスが当時7歳だった愛息:レーサー・マックス君が思いついたお話を映像化したファンタジーアドベンチャーで、作品の出来はこの際忘れて、息子のアイデアを3D映画にしてしまったロバートパパの我が子への思いに感じ入りましょう…。

空想好きないじめられっ子の10歳の少年:マックス(監督の息子と同名)が自分の見た夢が具現化した未知の世界で冒険を繰り広げていく様子を描いたファンタジーで、自分が夢の中で創造した二人のヒーロー:シャークボーイ&マグマガールを相棒にして、邪悪な王によって滅亡の危機にある辺境の惑星:“よだれ惑星”に今一度平和を取り戻すべく奮闘するマックス少年の勇姿と成長が描かれていきます。

子ども向け…というより幼児向けの作風となっていて、私のような三十を超えた男性が一人で鑑賞するのは少々難ありな作品だと思います。子ども単独またはファミリーでの鑑賞が大前提のファンタジーアドベンチャーですが、子どもの自由な空想の産物をそのまま映像化したようなデフォルメされたキャラクター&ガジェットが続々登場するファンタジー世界は映像上の勢いだけで言えば100点満点の出来となっていますし、“夢を追い求めること”の大切さを子どもにも理解できるように提示しています。ただ、大きなマイナスポイントとして、CG&合成の映像レベルが想像より遥か下を行っていて、CG感100%の雑な背景に実写の人間が不自然に組み合わさった珍妙な映像がほぼ全編にわたって続いています。

ロバート・ロドリゲスが息子のために撮った親ばか映画(褒め言葉)で、15年越しの続編『ヒーローキッズ』がNetflixにて配信されます。お願いだから直接的続編ではなくて“精神的続編”であってくれ(ついでに対象年齢も上げてくれ…)。
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