やん

奇跡の海のやんのレビュー・感想・評価

奇跡の海(1996年製作の映画)
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全てを求めるベス

でもベスは私が、私達が、もてなかった姿でもある。一方では醜く愚かで激しく素直でまっすぐで、、、私たちの中にもあるものなのに、こう生きることは辛すぎて傷付きやすすぎて、私たちは、心の中で小さい舌打ちとキスを繰り返すだけ。
しっかり耳で声を聞いて、目で彼の身体をみて、叫びたい。『わたしにはわかる』っていいたい。いってしまいたい。

ベスが話す神の声。
でもキリストの言葉だって、彼が書き残した言葉なんかじゃなくて、彼の言葉を聞いた人が書いた、語られた言葉じゃん。
誰かが語る神の言葉は誰かの言葉でもある。
だからベスの言葉は、神の言葉だし、ベスの言葉だし、誰より自分で喋ってる言葉だよ。
でも逆に人が話す言葉なんて『全部うわごと』なのかもしれないけど。

先生ひとつとったって、彼はずーっと笑顔でベスや周りの人と過ごしてて、それは彼が身につけなければ、彼は優しすぎて生きていけなかったからだよね。先生1人だって素晴らしい。

何故か心に残ってるのは
ヤンが初めての手術終わった後
医者に呼ばれたベスは
『助かりますか?』と言った。
日本のクソドラマを最近見てたからかもしれないけど、彼女のこの言葉の言い方と、言葉自体に心がブルブルした。
やん

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