西東京

荒野の決闘の西東京のレビュー・感想・評価

荒野の決闘(1946年製作の映画)
5.0
フォードの西部劇で1番好き。塗り潰したような黒がかっこよすぎる。「暗い」んじゃなくて「黒」。立体感のある構図もかっこいい。
ドク・ホリデイは実際はアル中の末結核で死んだらしいけど、この映画だと決闘中に咳して撃たれる。特に戦わず、花も持たせるわけでもなく、病死の事実と変わらない。この映画の中だけで物語を終わらせるための省略。
強さでもなく、正義でもなく、単なる人間としてのワイアット・アープの良さ。たまたま髭剃りに来ただけの運命。印象的な駅馬車の停留所の柱に足をかける姿が、郷愁に近いような、知らない大昔のアメリカに思いを馳せるような気持ちにさせる。教会のクレメンタインとの場面も素朴で素敵。花の香りがする保安官。
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