Mii

息子のMiiのレビュー・感想・評価

息子(1991年製作の映画)
3.9
岩手の山奥の家。妻に先立たれ、この先どうするか、決断を迫られる年老いた父親。

東京の大きな会社に勤める長男は、マンションでの同居をすすめる。
でもそれは、長男として世間体や親戚の目が気になるからというだけ。
長男がお父さんにむかって「お父さんもがまんしてよ、こっちもがまんするんだから」なんて言ったときは、イラっとした。

対して、定職に就かずブラブラしている次男坊は、父親にとって長いこと悩みの種。
でも次男坊は父親が知らぬうちに恋をして、定職につき、自分で生きる喜びを見つけていた。
次男坊が恋した相手は耳が聴こえない。手話をまじえながら、父親にうれしそうに彼女を紹介する。
できの悪い次男坊の変わりようを目の当たりにした父親。目の輝きがすごかった。

次男坊の狭くて汚いアパートでのシーンは終始泣きっぱなし。彼女が帰ったあと父親は寝つけずしゃべりっぱなし、息子の将来を楽しそうに語り、最終的には歌いだすくだりなんか、ほんと泣けました。

よい映画でした。あと俳優陣が豪華でびっくりした。
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