よしおスタンダード

息子のよしおスタンダードのネタバレレビュー・内容・結末

息子(1991年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

No.3805

哲夫(永瀬正敏)が鉄工場に初めて来たとき、安全靴を見たとたん「なんすかその靴~、スニーカーじゃだめですか~」みたいなことを言ったとき、

「なにこの不自然なセリフ・・。そういう生意気なこと言うの、どっちかっていったら田舎の人じゃなくて都会の人じゃない??」

って思って興ざめ。

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おまけに征子(和久井映見)が聾唖者であることになかなか気づかないのも、う~んって感じで、あ、こりゃハマらないタイプの映画だ・・

って思ってたんだけど、

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いかりや長介とか、田中邦衛とか、豪華で芸達者な面々が揃ってくると段々面白くなってきて、

そうなってくると当然、昭男(三國連太郎)がどうなっていくのか俄然気になってくる。

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で、昭男が哲夫の部屋に来た時、征子から「今日バラ寿司持って行くね」みたいなFAXが入ってくるでしょう。

そのとき俺は一瞬、「親父が来てるから今日は無理」って返すのかな、って思ったら、

「オヤジに会わせたい」って返すシーンでもう涙腺壊れた(笑)。

でも、親父に彼女を紹介すれば、少しは自分のことも見直してくれるかも、という打算が入ってるのかも、と天邪鬼な私は思ったのだが、

いきなり結婚宣言! 

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そんな急いで大丈夫かいな、2人はうまくつきあってこれたんかいな??

ってまたまた疑問を持ってたら、

2人が手話で会話をしてるのを見て「あー、丁寧に付き合ってきたんだなー。哲夫は一生懸命手話を勉強したんだなぁ」って分かる手法。

これぞ山田マジック。

映画は省略の芸術。