このレビューはネタバレを含みます
No.3805
哲夫(永瀬正敏)が鉄工場に初めて来たとき、安全靴を見たとたん「なんすかその靴~、スニーカーじゃだめですか~」みたいなことを言ったとき、
「なにこの不自然なセリフ・・。そういう生意気なこと言うの、どっちかっていったら田舎の人じゃなくて都会の人じゃない??」
って思って興ざめ。
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おまけに征子(和久井映見)が聾唖者であることになかなか気づかないのも、う~んって感じで、あ、こりゃハマらないタイプの映画だ・・
って思ってたんだけど、
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いかりや長介とか、田中邦衛とか、豪華で芸達者な面々が揃ってくると段々面白くなってきて、
そうなってくると当然、昭男(三國連太郎)がどうなっていくのか俄然気になってくる。
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で、昭男が哲夫の部屋に来た時、征子から「今日バラ寿司持って行くね」みたいなFAXが入ってくるでしょう。
そのとき俺は一瞬、「親父が来てるから今日は無理」って返すのかな、って思ったら、
「オヤジに会わせたい」って返すシーンでもう涙腺壊れた(笑)。
でも、親父に彼女を紹介すれば、少しは自分のことも見直してくれるかも、という打算が入ってるのかも、と天邪鬼な私は思ったのだが、
いきなり結婚宣言!
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そんな急いで大丈夫かいな、2人はうまくつきあってこれたんかいな??
ってまたまた疑問を持ってたら、
2人が手話で会話をしてるのを見て「あー、丁寧に付き合ってきたんだなー。哲夫は一生懸命手話を勉強したんだなぁ」って分かる手法。
これぞ山田マジック。
映画は省略の芸術。