私が母親なら、事実を打ち明けただろうか・・・
私が娘なら、事実を受け止められただろうか・・・
宗教紛争に翻弄される、1人の女性
現在と過去を行き来しながら、過酷な現実が1つずつ紐解かれていく・・・
予想以上に過酷な内容でしたが
でも、必要以上の残酷描写はなく
それでも、砂利道を歩く音さえも無情に響く・・・
砂埃が否応にも視界をさえぎる・・・
ヒリヒリと、魂が焦げ付いていくような、そんな感触
冒頭の音楽と、少年の瞳で、一気に引き込まれたわけですが
どんな境遇であっても
どんな運命を辿っても
どんな大人になっていようとも
親にとって子が、どれほど大きな存在であるのか
強いメッセージに圧倒される
手紙は、必ず、渡らなくてはいけない
短い言葉でも、これだけは伝えなければならないことが
たった一つだけ
たった一つの言葉だけ
それだけで
私も、あの人も、救われる・・・
そうでなければ、私はこの世に存在しなかったのと同じ
お墓に眠る資格はない・・・
衝撃の(偶然過ぎる、若しくは残酷すぎる)真実を前にして
ただ、もう、沈黙するしかない
慟哭でも、憤慨でもない
ただ、立ち竦んで沈黙するしかないあの瞬間が
今でも、いつまでも、忘れられない・・・