蝉しぐれのJimmyのレビュー・感想・評価

幼なじみの男女が、一人は父親が犯罪者扱いされた武士、一人は殿様の愛人として再会するが、この再会してからの二人のスリル感あふれる逃亡劇にワクワクさせられた。

とりわけ見事だったのが風景描写で、犯罪者とされた父親を２人で運ぶ「山の中の坂道」、道中延々と続く階段などなど、素晴らしい景色を観ることができて、時代劇としての風景を際立てていたと思う。

終盤の市川染五郎と木村佳乃の表情も単なる懐古的なものではなく、未来に向けた表情になっていたと思う。二人の演技も良かったと思う。

佳作である。