スローモーション男

ションベン・ライダーのスローモーション男のレビュー・感想・評価

ションベン・ライダー(1983年製作の映画)
4.5
 相米慎二特集からずっと観たかった作品。

いつもガキ大将にいじめられている3人が復讐を決行するが目の前でガキ大将がヤクザに誘拐されるところを目撃してしまい、彼の救出へと向かう。

「セーラー服と機関銃」が空前の大ヒットしたので、もっとめちゃくちゃにしてやろうと意気込んでいるのが分かります。オープニングでプールと校庭と校門まで行くとんでもない長回しをしてます。

3人のいじめられっ子を河合美智子、永瀬正敏、坂上忍が演じています。3人とも子供です!そしてヤクザの親分を藤竜也が演じる。「おかえりモネ」では優しいおじいちゃん役でしたが、シャブ漬けのヤクザを演じているギャップが凄い!

いままでの相米作品のなかでもツッコミ所満載ですが、カメラワークで面白くしてしまいます。
そしてカーチェイスや決闘シーンまで長回しにしてしまうので役者たちが心配になるくらいです…。
この映画最大の見せ場は中盤の流木場の追っかけシーン!凄すぎます!!!

少年少女が大人になり、大人たちが子供へ戻っていく点は「セーラー服と機関銃」「台風クラブ」などと似ていますね。
コカインだらけの部屋で近藤真彦の曲を歌いながら、閉めるのも面白かったです!