河

火の馬の河のレビュー・感想・評価

火の馬(1964年製作の映画)
4.6
この監督の映画初めて見たけど、これの他に代表作があるって知ってびびった

べたっとした色彩、斜面とかカメラの置き方とかでかなり遠近感がおかしく見えるようになっていて、カメラに向かう動きがあるのに平面的に見えたり、数歩下がっただけで遠景に入ったりする 長い笛が下がられた時に伸びたように見えるし、画面の上から下がってきてるように見えるものが橋だったり、空映るシーンで雲映さないからベタ塗りみたいに見えたり、動きのあるショットは残像が模様に見えたり、距離感が溶ける

遠近感の欠如とか内面的なイメージの象徴って点でルオー、マティスあたりの文脈に一番近い感じがして、特にルオーの聖書風景見た時に近い感動があった ただでも静止画じゃなくて映像で、平面なのに動きがあったりカメラが動けば平面なまま奥行きがでてきたり、とりあえず自分の知らない文法で構成されたものを見てる感じがずっとあった

エンディングの割れたバグパイプの音最高
河