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MIND GAME マインド・ゲームのmizukiのレビュー・感想・評価

MIND GAME マインド・ゲーム(2004年製作の映画)
4.5
「うわ、この一瞬の描写、すごくこだわったんだろうな」という場面が多い。こだわりの密度が高すぎる。

結構躁鬱だった。サイケで憂鬱で。ただ、躁にも鬱にもどっぷりと浸かることはなく、感情を否定することもない。感情ありきで「じゃあ次はどうするの?」っていうフラットな感じ。病的ではない。
「閉塞した世界でもそれなりに生きられる。外の世界にはいい人だけではなく悪い人もいる。合わない人もいる。けどそれはたくさんの人がそれぞれの頭で考えてるから。全部ひっくるめて、それが世界だから。嫌な思いをしても、自分もその世界の一部でいたい、俺は自分で考えて行動して生きている実感を持ちたい」という考え(要約したら多分こんな感じ)にとても共感した。色々文句を言って世界(社会)が変わるのを待つより、クソな世界でも自分が能動的に加わる方が少しは自分の住み良い世界になる。俯瞰するのも必要だけど、ほどほどにして、当事者でいるべきだって思う。ちゃんと世界でもがいていたい。

全員が前進するとき、基本独走でやばくなった時はすかさず手を差し伸べて、立ち上がれたらすぐ離れていくあの構図がまさに人生という感じでとても良かった。仲がいい全ての人は戦友。いつか物語を書くなら、それと似た概念を書こうって思ってた(それが書きたくて物語書いてみたいまである、まだ書いてないけど)ので、個人的に熱かった。
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