KazukiYuhara

MIND GAME マインド・ゲームのKazukiYuharaのレビュー・感想・評価

MIND GAME マインド・ゲーム(2004年製作の映画)
4.2
日本人が未来に希望を持っていた時代背景。三丁目の夕日や、20世紀少年の時代、日本人は明るい未来を想像していた。その時代の期待感やら、無謀さがはつらつと描かれていた。未来に不安を感じない、その時代が過ぎた後の現代、全力で生きることができない主人公が、死ぬという経験を通して吹っ切れたシーンが印象的。この映画で、主人公は2度死んでいると思う。1度目は銃殺、二度目は鯨の中で世間と隔絶されるシーン。1度目の死は無謀そのもの、現実ではありえないような死に様であったが、二度目の死は、世界と隔絶され、閉じたコミュニティで生きねばならない絶望としての死である。それをどう受け入れるか、冷静に大人になっていく西くんに注目したい。
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