裏切りと復讐、
そしてNINJA…。
バイオレンスの巨匠
サム・ペキンパーの
謎の作品…。
いやNINJAは
いらんがな…(笑)
「キラー・エリート」
ワイルドバンチにわらの犬、衝撃のバイオレンスと言えば、サム・ペキンパーなんですが…これはどうも…どうかしてたか…と言う作品。
民間テロ対策組織、テグロムに所属するマイクは親友である相棒ハンセンに裏切られ、左肘と膝を撃ち抜かれた。復讐を誓い必死のリハビリから復帰した彼の最初の仕事は中国人革命家チャンを守る事だった。彼は謎のNINJAを率いるトク、そして仇敵ハンセンに狙われていた…。
演出、脚本共に今ひとつ、二つ…。ペキンパー作品の味であるスローモーションによる派手な演出はあるものの中盤に来ちゃう…?しかも復讐メインのはずなのに…順番違うみたいな…。NINJAがラストに来ちゃうのでクライマックスが盛り上がらない上にヘンテコ演出で台無しになると言う…。
演出も脚本もチグハグなんです。
一番良かったのが中盤のチャイナタウンでの銃撃戦からのカーチェイスになってる。ここは及第点なんですが…。仇敵との戦いは銃撃戦にすれば良いのに暗闇の暗殺戦からの盛り上がりのない演出での対決。NINJAを使ったほうが良いシークエンスなんです。暗闇に黒装束のNINJAの光る目みたいな感じにすれば良くて、このシークエンスならラストにあるチャンとトクの対決もまだありなんです。チャンと言うキャラも確立するし。
ラストの軍艦の墓場の絵面は素晴らしいんですが、真っ昼間だから、NINJAが似合わない…。こちらを仇敵との銃撃戦から対決にすれば盛り上がりもあったのに…。もっさりした格闘シーンになってる…。マイクがリハビリから格闘に強くなったと言う設定が逆に足を引っ張りましたね…。
ちょこっとペキンパーらしさは入るし、マイク役のジェームス・カーンは頑張ってますし、仲間にロッキーのバート・ヤングがいて味がある。皮肉屋な所はロッキーの義兄とおんなじですが(笑)仇敵はロバート・デュバルだから手堅い…
でも監督どうしちゃったの?と言う内容に…。NINJAが好きだったのかな…としか思えない(笑)これはオススメしないかなぁ…。