いめーじ

たたりのいめーじのネタバレレビュー・内容・結末

たたり(1963年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

主人公のエレノアは精神的に不安定だし被害妄想の強さも垣間見えるし屋敷から感じ取ってる印象も似たような恐怖なのでまったく信じられないが、全員が怪奇現象を体験するから幽霊の可能性も全然ありえる描き方。決定的な瞬間を絶妙に見せていない。
屋敷への執着も他のメンツと比べると異質だったし、むしろ屋敷の誘いに自ら乗ったようなもんだと解釈できる。
どのみち調査活動には期限があるし物理的に屋敷が手に入るはずもなく、ロマンティックな期待を勝手に抱いてた博士も既婚だったわけで、新しい生活を始める勇気も気力も無かったんなら事故死も本望なのだろう。
エレノアのモノローグは多かったけど、少なかったら人間味が薄れてヒステリックな印象に偏りすぎていたかもしれないので、不要には感じなかった。
セオドラは情緒不安定なエレノアを軽く受け流してるところが良かった。過剰反応するエレノア視点だと悪意を感じるように見えてしまうだけで悪人ではない。
家が監視している視点のように映される鏡やパニクるカメラワークがおもしろい。モノクロの明暗も良かった。