このレビューはネタバレを含みます
まず、アーサーが喋り出さないところが好きです。
あとはアーサーがアンディのことを覚えていたところ。
ハルがカミングアウトしたあとの人生が、オリヴァーにどれほどの影響を与えたのか。
ハルが余生を謳歌してるのを見届けたことはいい影響だけではなかったように思う。
ハルが楽しそうにしているとき、オリヴァーは一歩引いたところにいることが多かった。
もちろんハルの喜びに感化された部分もあったろう。
この複雑な感情が後のアナとの関係に表れていると思う。
この映画で共感を覚えた部分2つ。
自由な生と自由な別れを求めて住みを転々とするアナが、その生活を続けるうちに彼女の内面の空白が大きくなって自由とは正反対に彼女を押し潰しているところ。
上手くいかない出会いと別れを繰り返したオリヴァーが、ハルの余生を経てもなお、ハルとの、両親との関係を消化しきれず、過去と同じ別れを繰り返そうとするところ。
同じような悲しみと喜びを繰り返しているようでも、それはまた新しい感情なんだと信じたい。
"I hope this feeling lasts."
ほんとにそう思う。