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犯罪河岸のKoKoのレビュー・感想・評価

犯罪河岸(1947年製作の映画)
4.0
フランスのモノクロサスペンス映画。
ボンボンのピアノ奏者モーリスと浮気っぽい歌手ジェニー夫婦の痴話喧嘩から始まる殺人推理モノ。
戦後すぐの映画なので侮っていたけど飽きないストーリーでしっかり面白かった。
主人公は多分警部のアントワーヌで、コワモテの切れ者、それでいて人間的魅力もあり、映画の面白さを底上げしていた。
想像にすぎないけど、刑事コロンボって割りとこの人物のエッセンス取り入れているのでは?

印象的なのは、覚悟を決めたモーリスが拳銃をジャケットにしまって鏡を見るシーン、構図が良くてドキドキ感があった。
警部がモーリスとジェニーに聴取するとき、ちょうどバンドが演奏していた曲がマッチしていて、戦後すぐのモノクロ映画らしからぬ絶妙な緊迫感があった。良い演出だった。
何と言ってもすべてのシーンにおいてタバコの煙が立ち込めていて、さも演出上のスモークかのようであったのは、流石フランス。
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