SEIJISAN

屋根の上のバイオリン弾きのSEIJISANのレビュー・感想・評価

屋根の上のバイオリン弾き(1971年製作の映画)
3.0
始まっていきなり「屋根の上でバイオリンを弾いている人」が出てくる。次にいきなり主人公が観客に向かって話しかけてくるというメタ。そして、大声で歌いだす。ここまで5分かかっていない。そうか、ミュージカルだった。いきなり歌いだすから驚いてしまいました。前半はユダヤ人の小さなコミュニティ内の楽しく浮かれた感じで明るい作風。取り立てて何か起きる事も無いので、中盤当たりで「少し退屈だなぁ...」と思い始めた頃から、ストーリーは暗さを帯びてくる。主人公の3人娘の結婚、そして政府によるユダヤ人迫害命令...。主人公の娘達への愛、信仰心、伝統を基にした「自分の信念」と変わりゆく世の中との折り合いがつけられない。板挟みどころか四面楚歌。住処を追われたユダヤ人の向かう場所は...。現在進行中のイスラエルとハマスとの武力衝突のニュースが脳裏をかすめてきます。3時間という上映時間は長過ぎると感じますが、有名なミュージカル劇なので一度は観て見たかったので、今回観られて良かったです。
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