きゃんちょめ

キングコングのきゃんちょめのレビュー・感想・評価

キングコング(1976年製作の映画)
4.0
非リア充についての映画。
玉座を追われた王の映画。
まさに古典。

キングコングが中盤で壁をぶち破るシーンで、非リア充の愛のパワーを感じた。ブサイクの愛はしつこくて、強くて、深いです。


最初からみんなにいじめられてるスクリーミングクイーンのフェイレイちゃんが可愛い過ぎる。

フェイレイちゃんの上目遣いがかわいい。とにかくかわいい。どんだけ上目遣いフィーチャーしてんねん。甲板の上でジョンドリスコル君のYes,sirのシーンとか最高やな。さすがリア充。マジでナイスガイ。

タフガイは恋をするとフヌケになりますよっていう話。映画監督はそれを撮るのが仕事だよっていう話。だってこれ前半ずっと映画監督の話なんだもの。

てか、映画監督が、連れ戻されたフェイレイをみて、「we've got a something he wants」って言う時点で、これ、映画監督が自分の映画撮るためならどれだけクレイジーになれるかっていうのを見せた映画でもあるけどね。

あと、とにかくこの映画は最初から最後までテンポの良さが本当に見事。ドクロ島の巨大な壁が開くシーンではまさに大興奮でした。てか、ドクロ島のコング以外の怪獣をガス爆弾で殺すところのシークエンスが最高でした。もう倒れてるのに頭に銃を打ち込むところ、死んだはずの怪獣の尻尾がしなるところ、その全てが美しい。これをこま撮りするなんてどんな執念だよ。

口から水を吐き出しながら首長竜が水の中から現れるシーンはまさに完璧でした。

キングコングが大量の男たちが乗った丸太を腰の前に置いて両手で振り回して男たちを振り落とすシーンは色んな意味で実に示唆的な含みがあると思いました。てか実際フェイレイを脱がしたり、匂いを嗅いだりしてるしな。

ティラノサウルスにキングコングがタックルするシーンや背負い投げのシーン、馬乗りになって殴り顎を引き裂くシーン、巨大ヘビを叩きつけるシーン、プテラノドンをコテンパンにするシーンは何回でも見れる美しさでした。

あとコングがフェイレイじゃない女を間違って捕まえてしまったときの"コレジャナイ感"で爆笑。フィアンセはいざという時に一瞬で気絶してるし、やっぱりコングの方が頼りがいがある!

人間たちの、極めて卑怯なマシンガン射撃のあとの最後のセリフも素晴らしい。

It was Beauty killed the Beast.
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