ねこまるキャット

奇跡の人のねこまるキャットのレビュー・感想・評価

奇跡の人(1962年製作の映画)
3.8
『障害』×『救済』
生まれつき目が見えない、耳が聞こえない、喋れない、そんな少女を教育指導する先生のお話。

何となく愛のある包容力で教育する映画なのかなと思っていたらどんでもない。

鬼、鬼、鬼、超絶スパルタ鬼指導。

意思疎通が全く出来ないため、一切教育というものがされておらず、獣のような少女。

10分ぐらい台詞なしでテーブルマナーをひたすらに教えるシーンでは、この作品のメッセージ、いかに三重苦というハンデで教育する事が難しいかという事を伝えてきます。

長すぎて笑っちゃいましたが、圧巻の演技。

目も見えず、何も聞こえず、喋れず、そんな少女が初めて単語、物には名前がある事、世界というものを理解出来た瞬間は、涙なしでは見れませんでした。

モノクロ映画で涙を流せたのは、"素晴らしき哉、人生"と今作で2作品目。

絶望、愛情、暗闇に差す光、希望、そんな作品が好きな方は是非🐈