どらどら

ビューティフル・マインドのどらどらのレビュー・感想・評価

ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)
4.1
- Imagine if you suddenly learned that the people, the places, the moments most important to you were not gone, not dead, but worse, had never been. What kind of hell would that be?

理想と現実
才能と病

自分にとって大切なものが「存在しなかった」とき
人間には何ができるのだろうか
それを受け入れることも、拒否することも、地獄だ

ナッシュは負けない
どれだけ負けそうになっても
「大切なもの」に気がついたから
その先にこそ、勝利と栄光がある

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病気の性質を利用した展開は見事で、彼の絶望がその転調と相俟って押し寄せてくる
このように、その病の苦しみを直接的に理解できるのも、映画の強みなのだなと再認識

ラッセル•クロウの圧巻の演技で、この映画には真実が宿っているように感じる

ただ、「困難に直面した天才男性が良き理解者である生涯の伴侶を見つけ、その献身的なサポートの末に真の栄光に辿り着く」と言うこの構図自体にはウンザリ。古い映画だから仕方ないし、今はこの手の映画はかなり減ったんだけど。
彼女はナッシュほどではないにしてもある程度意欲ある/才能ある学生だったわけで、「彼女がナッシュの才能に打ちのめされた」的な描写も葛藤もないのに彼女があっさりあのポジションに収まるのは彼女の存在への冒涜だと思う。しかも彼女は実話では一度離婚してるというのだから、なおさら社会の”理想的な妻”像を彼女に押し付けすぎ

逆の構造の映画ってほとんど見たことなくない?構造自体は実話だから仕方ないところもあるけど。
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