ゴン吉

鬼龍院花子の生涯のゴン吉のレビュー・感想・評価

鬼龍院花子の生涯(1982年製作の映画)
4.2
文化功労者である宮尾登美子の小説が原作。
大正から昭和にかけて生きた土佐の任侠である鬼龍院政五郎とその娘の生き様を描いた作品。

大正7年秋に、松恵は鬼政こと鬼龍院政五郎の養女となる。
ある日、鬼政は松恵たちを連れ闘犬を見に行くが、そこで諍いに巻き込まれ、それが切欠で以後、鬼政一家と末長一家は対立するようになる。
松恵は鬼政や一家のみんなから可愛がられ、県立第一高等女学校にも通わしてもらい、女教師となる。
やがて松恵は、鬼政と意気投合した教師と結婚する。
しかし夫はある事件に巻き込まれて命を落としてしまう。
松恵は夫の分骨を貰いに実家を訪れるが、邪険に扱われる。
「わては高知の九反田の侠客鬼龍院政五郎の 鬼政の娘じゃき なめたら なめたらいかんぜよ!」
そんな折、鬼政の娘である花子が拉致され、鬼政は末長一家に殴り込みをかけに行く。
「人間一生2万日 どうせ死にに来た世よ なんちゃ未練はないきにゃ」 
「お父さん お願い 助けて」 

主人公は題名の鬼龍院花子ではなく、松恵です。
同じ一家に育った花子と対比させながら、まったく逆の生き方をした松恵を描いています。
強い意志と自立した考えの松恵。
周囲に依存しながらも女としての幸せを掴もうとする花子。
当時の二人の女性と任侠一家の生き様を堪能できます。
松恵を演じた夏目雅子さんの体当たりの演技が見どころです!

BS TVで鑑賞
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