ツノメドリユージーン

鬼龍院花子の生涯のツノメドリユージーンのレビュー・感想・評価

鬼龍院花子の生涯(1982年製作の映画)
3.9
仲代達矢のド迫力、夏目雅子の美しさ、岩下志麻の姐さん
とにかく役者力!格の違いを見せつけられた感じ。
この時代でしか出せない濃密すぎる空気。

熱いメロドラマ。

強烈な女たちの苦しすぎる人生に、
昭和的男性社会の目線が感じられる部分があり
もう少し女のしたたかさを観たかった気もするが
それは夏木マリのパートか。

男性目線だと満足な映画なのかな。
ただ、大正時代からの話なので男尊女卑なのは史実どおり。
原作を読んでいないので何ともいえないが。

鬼政の美学みたいなものは、存分に描かれてました。
岩下志麻と娘(松恵)との絆は分かりにくかった。
松恵が良い子すぎる。

実の娘の裏切りが戦国時代を感じさせる。

たぶん、花子の母親の恨みの連鎖があるのだろう。

観るまでは、夏目雅子が鬼龍院花子なのだと思っていたが、
ぜんぜん違っていた。

あと、ジャケット写真が作品の内容と離れすぎていて
釣り広告なのでダサい。もったいない。

これも時代だね。