あさ

トト・ザ・ヒーローのあさのレビュー・感想・評価

トト・ザ・ヒーロー(1991年製作の映画)
3.5
ときどき見かける『ミスター・ノーバディ』はこの人の映画だったのか!

なんとなく予期できる話ではあったものの、可愛らしさと哀しさのダブルコンボが想定外に効いた(?)。炎の中に生まれ、炎に焼かれる。なんとも。赤ん坊の声も相まって再生したかのよう。

幼少期トマが家族を紹介していくシーンがプチニコラのようで、アメリのようでもあって。洗濯機から生まれた弟なんてかわいすぎるなあ。愛する人を失ってゆく哀しさはあったけれど、トマは家族に恵まれていたのにね。愛されていたのに。この映画でだれが悪いなんて私にはいえなくて、それがまた辛いな。

"au revoir papa" とカント家の肖像画を見て呟くトマの言葉に、思わずああそうか…となってしまった。
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