Toineの感想文

クリーン、シェーブンのToineの感想文のレビュー・感想・評価

クリーン、シェーブン(1993年製作の映画)
4.2
【初めてトマトがグロく見えた日】
統合失調症テーマ繋がりでよく「Angst/不安」と一緒に取り上げられていますね!
本当に2本立てで上映なんて夢のような事してくれたら絶対に観に行く所存です!

主役の金髪ピーター・グリーンさんは「パルプ・フィクション」と「ユージュアル・サスペクツ」に出演されていたのを覚えていますが、私のグリーンさん初見がこの映画でした。
「Angst/不安」の殺人鬼Kさんも、こちらのグリーンさん扮するピーターも【生きているのが苦しそう】という共通点があり、そのしんどさが俳優さん方の素晴らしい演技から伝わってきます。

病気の症状が出まくって頭の中がいっぱいいっぱいなのに、娘に会いたい強い想いや愛情、そして気合いで頑張る電波系ロードムービー!
こういう家族の愛の形、好きだわあ…
舞台が海辺の町というのもすごく趣があります。

ラストシーンで娘ニコールが無線機で「パパ、そこに居る?」と何度もピーターさんのパラノイア受信機に呼びかけるシーンが切なくて泣けました。
そこからのエンドロールでは、無線機の電波音。ピーピー、ザザザという通信音や雑音がBGMとして流されるセンスの光った作品です!
Blu-ray化を切望します!良作!