イッソン

タップのイッソンのレビュー・感想・評価

タップ(1989年製作の映画)
3.8
映画館で見て、さらに来日したハインズのライブも見ました。

タップを習うとわかるけれど、あんなに軽く足先は動かないもんです。ホントに魔法のようなタップです。
そして、とても強いものがあります。
ビートのメリハリが強く、細かい音もデリケートに調和していて見事です。

動きそのものは、とてもだらしない感じがいい。アステアとかジーン・ケリーとかキャグニーとは違う黒人のタップダンスなのですね。

お爺さん達が集まって踊る時のすごさったら、これは伝説だ。あの中で足を前後に開いて床にペタッとしちゃうお爺さんはニコラス・ブラザーズの弟さんでしょ?今の人、あそこまでできる?体型とかテクニックも進化しているはずなのに、迫力が劣るのはどうしてでしょうか?
ちょっとジェームス・ブラウンとかに共通する爆発的なエネルギーを感じます。

サミー・ディヴィス・ジュニアはもう晩年でしたけど、まだこの頃は生きておられたのが感慨深い。

映画の話しについて記憶しているのは、ハインズが皿洗いをしていて、タップシューズを捨ててしまうところ。
そしてラストはあんまり盛り上がらない。
たぶん途中のお爺さんたちでピークなのだと思う。

早送りしてもいい、お爺さんたちの伝説な神タップを観るのがおすすめです。