イッソンさんの映画レビュー・感想・評価

イッソン

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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

オープニングが赤いシューズの四羽の白鳥のバレエなのですけど、つま先が伸びてない足先でドタドタ踊るのが悲しく、嫌な予感をさせる。
そして、予感どおり悪い夢を見たような映画だった。でも変な魅力があって最後
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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

4.4

オープニングのソール・バス風な版画アニメがいい。これが消しゴム版画でのグラフィックと後で調べてわかり驚いた!

そして若きディカプリオの生き生きとした演技が、ずる賢く姿良く見ていて飽きない。さらに父役
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.6

ル・マンでのフォード3台並んでのゴールのところは、まったく後味悪いけど、現実にありそうな話ではある。
だけど、ケン(クリスチャン・ベール)の体感したある種の悟りのような、自分がゼロになるような表情は説
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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -(2019年製作の映画)

4.2

良かった。格調が高いなぁと思った。
人物の衣装のクラシカルな感じや、世界観がしっかりしている。こんなふうに時代設定に縛られないで、自由に世界が作れたらいいなと。

海外の児童文学を読んでいるような感じ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

原作となった漫画では、演奏シーンで、言葉がいっさいなくなり、絵だけで音を想像することになる。読者がどれだけ豊かな音楽的記憶があるかが試される。

このアニメ映画では、音が出るところが原作とは大きな違い
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

長い映画だが、どこか暗い魅力のある作品だった。わからないところも多々あるのだけど。

音楽業界の特にクラシックの指揮者で女性となると、今でもかなり少ないのではないだろうか。やはり男性社会と言えると思う
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金の国 水の国(2023年製作の映画)

4.2

良かった。
単純に見終わった後に気分がいい作品。

主人公の王女サーラの顔の丸い造形!ほんわりとしてピュアな感性が伝わってきます。静かで優しい彼女の隠れていた強さに感動しました。

少し動きがぎこちな
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イチケイのカラス(2023年製作の映画)

2.5

スッキリしませんね。

これじゃ、地方の普通のおじさんおばさんが浮かばれない。何でこんな話にしたのでしょうか?
あと、裁判所のあたりで緑のコスチュームで踊る環境保護団体が不気味でした。これは必要なシー
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.8

歴史的人物が多数登場して面白い。

ラスプーチン!が気持ち悪く楽しい。ロシアの民族舞踊スタイル、コサックダンスではなくアゼルバイジャンのダンススタイルで活躍。なかなか死なないところなどは史実に忠実に描
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ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

4.3

わらしべ長者のような話ですね。

原作はポール・ギャリコ。
世の中の捉え方がわかりやすく、山あり谷あり希望もある。子どもが観てもわかる世界観だ。

全体的に色がきれい。もちろんディオールのドレスはいい
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セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)

3.0

この映画は、公開当時、早朝から映画館で並んで観たのです。だからもうイベントですよね。
で、記憶してるのが冒頭の、逆さになった薬師丸ひろ子の顔で。なぜ逆さ?ブリッジしてたのかな。からだをそらしていただけ
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忍びの国(2017年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

忍者、良くも悪くも恐るべし。

アクションシーンの出来栄えは見事。
前半に見せる大野智の動きはまるでダンスのように小気味良い。後半のアクションは間を生かして、壮絶なものになっていく。
彼の演じる無門は
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ウォーリー(2008年製作の映画)

4.4

子どもが観ても面白いが、これは大人が観ても楽しめる作品。

ウォーリーの孤独で単調な仕事が、胸に刺さる。
ノイズがはしる画面で観る映画はミュージカル「ハロードーリー!」
このミュージカル映画の内容は知
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大脱走(1963年製作の映画)

4.2

この映画を少年が見たら、まあ、まずトンネルですよ。あんなレール引いて掘り出した土をポケットに入れて、うまいこと外に出す。浦沢直樹の漫画「20世紀少年」でもこのシーンを真似る子どもが描かれていた。
構造
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メアリー&マックス(2009年製作の映画)

4.4

クレイアニメにする効果が良くでていた。

人間なんてみんな癖だらけ、欠けているところばかり。他人の思いがわかるのに時間はかかるけど、少しでも気持ちが伝わる時、涙が流れる。

これを実写で役者がやっても
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マコーレー・カルキン/くるみ割り人形(1993年製作の映画)

4.3

マコーレ・カルキンは本当にバレエを習っていたのだろうか。ほんの少しは習ったのだろうが、彼の動きはあまりにつたなく、かなり疑問。
単純にマコーレ・カルキンの名前で集客したかったのだろう。

しかしそれ以
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フラッシュダンス(1983年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

青春映画。ほんのり恋愛要素ありという印象なのだけど、どうでしょうか。

自分の将来にかげりが出て焦る時、人は自分の本当の姿を正確に見抜くことはできないのだ、などと思う。

映画公開時にポスターを見て単
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サボテン・ブラザース(1986年製作の映画)

3.3

この映画をビデオで観たのは、30年ほど前。けっこう話題になって当時の若い人は注目したのではないだろうか。
スティーヴ・マーティンが変ですね。
この人はいろいろな才能があって、ショウマンとしての修行をし
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お熱いのがお好き(1959年製作の映画)

3.6

ジャック・レモンがいい。いつも何かと文句をブツクサ言う。こういう奴いるよ。口のへらない男。
女装してからがまた面白い。もちろんマリリン・モンローも泡のようにふわっとしている。歌うシーンもあって、初めて
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リービング・ラスベガス(1995年製作の映画)

3.3

救いはないとわかっていながら最後まで観てしまった映画。
ニコラス・ケイジの酒の飲み方がすごい。ダブダブと牛のように酒を飲む。禁酒などという言葉から遠く離れて、破滅に向かって酒を飲む。
相手役のエリザベ
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戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

3.5

この映画は映画館で二度観ているのですが、音楽が違います。
本来公開されたのはマイゼルというひとの作曲。しかし世の中に知られているのはショスターコビッチの作曲です。というか、勝手に切り刻んで曲をつけてし
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木を植えた男(1987年製作の映画)

4.8

1988年に池袋西武スタジオ200で観た作品。まずその絵にビックリした。画家でいえば印象派、モネやルノワールを感じさせる空気感のある光と動き、それまで見たことのない作風だった。
この物語はひたすらに根
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Wの悲劇(1984年製作の映画)

3.6

この映画は世良さんのセリフがややクサイけど全体的には面白いですね。
三田佳子の「女優、女優、女優!」と気合いを入れるセリフは絶妙です。

薬師丸ひろ子といえば、その昔はなかなかテレビでは見られない存在
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ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

3.9

ジュリエット・ビノッシユはこの映画で有名になったのかと思う。それに比べてアレックス役のドニ・ラヴァンはどうしているのか。
調べてみたら、日本で話題にならないだけで地道に俳優として活動しているようだ。
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巴里の空の下セーヌは流れる(1951年製作の映画)

3.2

昔のパリってこんな感じかぁ。
と感心しながら見た。ナレーションが目立っていて、けっこう皮肉なことを言う。パリの空担当の神様が人々を見下ろして話している感じ。昔、手塚治虫の漫画にあんな感じのありました。
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フットライト・パレード(1933年製作の映画)

3.6

バズビー・バークレーの振り付けってこんな感じなのかぁーと口をあんぐりさせる。

それはそれで貴重。

その昔、この映画を野口久光先生の講演で紹介された時に観た。野口先生は、とにかく上海リルのギャグニー
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汚れた顔の天使(1938年製作の映画)

3.5

やはり若い時のギャグニーのキビキビとした動きが見ていて気持ち良いです。

英語のことはわかりませんが、彼はかなり早口でしょうかね。ちょっとイラッとした表情の時など眉がピンッと上に上がるのが江戸っ子とい
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女中ッ子(1955年製作の映画)

3.6

左幸子の機敏な動きが素敵。どこか弥勒菩薩のような顔をしている。

秋田から出てきた初は、問題児扱いされている次男の寂しい気持ちをひとめで見抜く。そして彼の味方になり、イジメがあっても体を張って解決して
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洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)

4.4

面白い。
短い映画なのに、あの町の風景や川や舞台になる小さな飲み屋の中に引き込まれる。
汚れた川の匂いまでしてくるような。

映画にとっての背景は、本当に大切なんだな。ここのところ役者に頼りすぎている
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地獄の花園(2021年製作の映画)

4.2

贅沢な武闘映画。
それぞれの闘う姿が、サマになっていて驚いたり、笑ったり。
お話は、まあバカバカしいけれど役者達が真面目にやればやるほど、輝きありますね。
武闘の振り付け?というのかアクション指導とい
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劇場版 殺意の道程(2021年製作の映画)

4.0

かなり面白い作品。

コンビニの菓子パンなんかあんなに食べたら気持ち悪くなるに決まっている。で、あのぐったりした表情の二人。なんと些細な事件であることか。

ほかにはバカリズムが予定した計画をはずれキ
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ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)

3.2

今まで柔らかい印象の役が多かった夏帆が激しく尖った演技で面白い。疲れきって寝ている表情もドロンとしていて、役者として熟成しつつある時期なんだと思う。

なつかしい実家の子どもの頃のマンガノートに描かれ
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炎のランナー(1981年製作の映画)

3.2

もうかなり昔に見たのですが、あの音楽と走るスローモーション映像がいつまでも忘れられません。

しかし、転んだ人がその差を縮めて1番になるということは実際にはあまりない。ですよね?400メートル走だった
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麦秋(1951年製作の映画)

4.5

原節子いいです。なんだか日常から浮いた美人だけど「晩春」に比べて、意志がはっきりしています。
エプロンをつけて卓袱台で朝ごはんを食べる原節子。この時代の朝食風景いいですね。

この映画の笠智衆は、神経
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ロッキー(1976年製作の映画)

4.2

ロッキーは、初めはまったくさえなかったんだなと、昔観た時驚いた。あれ?なかなかボクシングの試合しないんだって、ロッキー3くらいがリアルタイムだった自分です。なんとなく寒そうな感じなんだけど、それはたま>>続きを読む

探偵マリコの生涯で一番悲惨な日(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

話があちこちしすぎていますね。まとまりがない。それが狙いなのか。

オムニバスだからしょうがないのかな。
世にも奇妙な物語みたいな感じに思えて、だからそこそこ退屈でそこそこ面白いという感じですかね。
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