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男たちの挽歌のlagのレビュー・感想・評価

男たちの挽歌(1986年製作の映画)
3.9
笑ってじゃれる仲良し。裏社会から抜けた兄と警官になった弟。刑期を終えて三年の月日。ダンスしながら植木鉢に仕込む。雨の中傘を拒んで取っ組み合う。そして強く抱きしめる。車の窓から見える街のネオンと青みがかった煌びやかな夜。

ずっとマッチ咥えながらライターでタバコ。両手に持って滅多撃ち。ガラスを割ってスローモーション。打撃音や銃声は甲高く破裂。鼻血も吹き出して崩れ落ちる。テープや鞄を放る。やたら曲数の多いポップなサウンド。弦楽はともかくハーモニカによる主旋律はさすがにセンチメンタル過ぎるがボーカルまで付くと一周回って癖になる。人が変わってしまったと思ったが誕生日は忘れてない。黙って渡して背を向けて目を瞑る。自ら縄をかける。儚くて美しい。
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