Long version 98分。タバコと火をもらっておいて咳。ワイシャツが踊る。空港のエスカレーターを駆け上がる。響き渡る場内アナウンス。電車と公衆電話に忘れ物。平手打ちからハグに飛び蹴りして肩を組>>続きを読む
お前の命は俺のものだから決着がつくまで仕事を手伝ってやるよと宍戸錠。状況報告してくれる命預けた郷鍈治。水臭えなあんたがなんて言おうと勝手についてくぜ。おめえを残して死にやしねえよ。ガラス割りまくって鮮>>続きを読む
過密スケジュールで声が出なくなった園まりの代役になるそっくりさんを本人が演じる。爽やかで力強いキャメラマンの渡哲也と素直じゃない濡れた瞳な記者の松原智恵子が最強すぎる。定番はボウリング。悲恋も含めた流>>続きを読む
東京は大井町の古道具店へ六日おきくらいに帰ってくる野良猫。駅を発つ列車に取り残される。乱暴な平田満に比べると不気味なほどおとなしい渡瀬恒彦。酒飲んで中森明菜の少女A。一度だけ歌声が挿入されるちあきなお>>続きを読む
隣人の樹木希林が連れてきたジャイアンツファンの少年と親を訪ねる旅。懐メロ歌うなバカとブス。指にたばこ挟んで酔っ払う桃井かおり。あまり強気じゃなく照れ臭そうにしつつ劇画も描いて一緒にご飯食べるAB型で左>>続きを読む
赤いハート型の箱で心臓をプレゼント。回る乾燥機から異臭と共に出てきて思わず目逸らし絶句。喉から突き上げて眼球飛び出す。背後の釘に押しつけて宙に飾る。高所から首吊りの衝撃で胴体分離。薄暗く地下水滴る鉱山>>続きを読む
心中には思えない殺人。発電所の隠匿と松林の首吊り死体。レンズを塞ぐ警備員。変な女で片割れの山口小夜子。新聞記者な佐藤慶にしかできない専門家の岡田英次への聴取。本社の指示を伝える戸浦六宏。漁村の砂浜に呑>>続きを読む
殺人に借金と権利書に機密計画。出世のために誰にも言えないアリバイ。延期左遷解雇に隠せない動揺。自分で真犯人探し。脅して吐かせて盗ませる。無様に走り回り女を抱き万札握らせる。スーツ着こなしワイシャツ腕ま>>続きを読む
店頭が売り切れで出版社に乗り込み自分の記事を頭ぽりぽりしながら食い入って読み責任者をぶん殴る。そのままの猛犬注意から結核で五年も寝てると聞いて顎ぽりぽり。変わり者の弁護士が家に来たら首ぽりぽり。頭ぽり>>続きを読む
ストッキング被って募金を強盗した教会に堂々と再来。受話器を持ったまま何度もおかわりバケツで頭から水ぶっかける劇団。炎のバイク襲撃を木の棒振り回して対抗。赤いネクタイの制服から着替えて五回目の家出をする>>続きを読む
騎馬の雪崩と砲弾の雨。橋や顔は足元から見上げる。食糧も水筒もなく岩山で足を引きずり転げ回る。上官だろうと殴る蹴る踏んづける。最前線の刑務所で花札の不正を見破り班長になる。責任を取り急流の川に落とされる>>続きを読む
赤服に白髭を身につければ普段よりも皆が相手にしてくれる。本を万引きして転売したり宝くじ配ったり仮装して街ゆく人と写真撮るバイトをするのは流行りのコートを買いたいから。同じ所をしつこく歩き回る。新年の深>>続きを読む
貧しき日々よ。今日は調子が出なかったな。とにかく今は踊りたい。スクーターふたり乗りナンパしてカネを盗み指紋を拭き取り写真は返す。六年来の友人は頭頂部が薄くなり始めて背も低め。職を探す離婚した子持ち。ふ>>続きを読む
装甲や腰に巻く道具は無く皮膚を突き破って変化する緑色のバッタ人間。飛び交う英語と噴き出す血。炎や光を背に構えて跳躍する。殴り合ってる間は言葉を発しない。裂かれても再生する傷。えげつなく刺して引っこ抜く>>続きを読む
投げ込んで燃やす解散式からジープを走らせタバコをふかし服を着たままホースで顔に水浴び。葬式や出迎えの場ではさすがに真白いシャツを下に着るけれど周りがスーツだろうが裸ジージャンを貫く。返り血を頬に浴びて>>続きを読む
イエスヨコハマ。今すぐ抱いてここで寝て。無邪気にじゃれる。びっくりしちゃった。口を尖らせる。喜ぶ顔が見たい。愛してるわほんとよ。あんただけよ何でも聞くわ。でもキスだけは泣くほど嫌。懺悔すれば罪は消える>>続きを読む
砲弾の雨と腰までの深い沼を生き抜いて復員した大木実。世間と共に変わった佐藤慶。進駐軍から生娘を守って殺される加藤嘉。憑いてくる憲兵の西村晃。移動ストリップ座のプロデューサーな元戦車団の長門裕之。敗戦直>>続きを読む
窓際に並んで座る。自動二輪ふたり乗りしながら喋る。急に泣き崩れる。夜風に間接照明。開け放したままの玄関。高速道路の繋ぎ目を通る振動。蟹に火を点けるみたいに。おみやげのどら焼き。そうかぼくは日差しの中で>>続きを読む
街灯が少ない夜の帰り道に虫の声の帳とたまに遠くで聞こえる自動車の走る音。藍色の水平線と青黒い海。友人の知り合いくらいでも同じ空の下な繋がり。深い意のない言葉と向けられる興味。霧笛のような低い弦。今回は>>続きを読む
自動二輪を運転する背中。想像力を運ぶ。視界に収まらない者へ手を振る。撮影して即現像する。住宅前の喪服ふたり。路上で踊る青年たち。わずかな会話と束の間に屋外演奏。位牌に線香。
初めて会ったのは疲れて帰る電車の中。左手首に目を奪われた。誰にも理解はされない。耐えられなくなって女房にも逃げられる。会社ほったらかして待ち伏せ。急に降り始めた強い雨。傘を振り切って走る。流れる音楽全>>続きを読む
薄気味悪く微笑む大木実に左の目尻切られても汗ひとつ流さない。捨てられた子供の憎み。笑ってくださいこれがやくざなんて稼業の馬鹿がすることなんです。瞬きもせずに血まみれの顔でゆっくり向かってくる。全部ひと>>続きを読む
残留思念で白目剥いてて恐いけどなんか可愛い。手を振って歩き針で顔が痒い。とりあえず蹴る。踏み潰して尻尾で引っ叩き青白い光線つかさず仰け反り咆哮。覚醒した黄金の千年竜王は震えるほどかっこいい。こういうの>>続きを読む
電波と樹脂を餌に猛毒の高濃度酸素を放出して群がる昆虫。腕が十本あって角と口が割れて熱線と触手。札幌の地下鉄で流血沙汰。建物に巣食った花が大爆発して仙台は消滅。車で避難しながら見上げる。少し休眠して再起>>続きを読む
風に揺れる白カーテン。曇りガラスの向こう。ダイニングに用意される朝夕の食事。手前と奥を歩く逆光の人影。突っ立ち眺める。背中の後ろからの視点。窓枠で仕切られる。発つ電車を追う。急に走り始めて逃げる。話し>>続きを読む
ブレーキが切れたまま無人で加速する長い貨物列車。危険物に急カーブ。片輪外すか綱引きか。無線で指示の応酬。運転頼んで飛び移る。テレビ中継のが情報が早い。食い気味ズームしたり好き放題ぐわっと回り込むから酔>>続きを読む
刃物を向けたくせに急に怯えて自分から謝る。たった一度あの日だけ変えた。汚点を脅される。優しい声で風邪ひくよ。切れた電話に喋り続ける。青い夜にネオンサインと土砂降り。レコードを贈る。許してゆかせて。海底>>続きを読む
とても狭い世界で絶妙な登場。嘘みたいに幻。そういう設定の演劇。目を覆い近寄って周りを遮断する。去りゆく後ろ姿から瞬く間に容易く過ぎる年月。口頭での表現。そんな書き言葉を残すんだ。だめに決まってるじゃな>>続きを読む
手で触る感覚の世界。切り取られた工房。優しく撫でて鋭く傷つける。恋人にしかできない騙す演技。母の妬み。今まで知らずに生きてきた。激しい愛情。
後部座席で夢を見た。少年時代と婚約者。夕陽の海と天使の旋律の中で愛された記憶。分別をなくしこれがパリだと女ふたりで踊る黒と白のドレス。雪が残る樹林に朝霧と結露。追撃は途切れず振り返り垂直に立体で見渡す>>続きを読む
釘師とパチプロおたの申します。女の抱き方知らない盛りのついた犬みたいなモテない二十五歳は何度も土下座してホースの水で修行。ラーメン屋台を引いて走って叫んで川に飛び込む。泣きながら交わる男女の切なさ。地>>続きを読む
頭脳派じゃない渡辺文雄。警官の小松方正。いつもの待田京介。心優しい小杉勇。左腕が使えない菅原文太にお供する鶴田浩二。誰か死んでも溜めずにすぐ切り替え。
毎朝自分の足で走り雨が降っても新聞の配達と集金。代々木予備校にはほとんど通わないし隣の家は好きで夫婦喧嘩してる。定規で線を引いて熱心に鉛筆。偏見で嫌味が三つ溜まったら鬱憤ぶつける陰険な迷惑電話。爆破予>>続きを読む
嫌な夢を見る。うまくはないがへたというわけじゃない守っている三塁の側を次々と通り過ぎる。やがて打つ番になる。長打になって回るといつの間にか誰も居なくなりホームベースがない。帰る場所を失くして走り続ける>>続きを読む
男ひとりを女ふたりで奪い合う。誘導で頭が混乱。分単位で番地まで。金にならずとも報道が注目してるか否か。異議を棄却するか最もだが続きを知りたいか質問を変えるか。関連がないので結構です。気持ちは察するが真>>続きを読む
医者が告げるこれから大変とか少し長くなるとか。闘病する本人とその家族。光や音の刺激に反応する恐怖。塞がって口が聞けない。鼻に太い管を通す。苦しそうな呼吸。寄ってたかって押さえつけて針を刺したり切ったり>>続きを読む