男はくらいよ監督さそり

巨星ジーグフェルドの男はくらいよ監督さそりのレビュー・感想・評価

巨星ジーグフェルド(1936年製作の映画)
4.5
当時のハリウッドの総力を結集した映画史に残る芸術品。
グレイテストショーマンは完全にこれの影響というかまんま。
興行師として天才的な手腕を持つも人間的にはペテン師で女好きで浪費家でどうしようもない主人公。ライバルが見つけた女優を横取りして自分で売り出す。
共感は出来ないが、女が褒めるものは当たるという今でもまんま通用する理論で次々と舞台を成功させる。
そして綺麗な新人女優を多数起用して集団で舞台に起用して大ヒットさせるってまんま日本のアイドルグループの某プロデューサーやん!
それを風と共に去りぬより前の1936年に描いてたんだから先見の明というかザッツ芸能界。
『ザッツエンターテインメント』でも抜粋されてたワンセットの回り舞台に多数の楽団と歌手とダンサーが乗ってグルグル回るシーンのガーシュイン始めとする楽曲、衣装、装飾、歌は圧倒的でよくこんな凄いものを作って撮影したと驚愕する。
それ以外にも全編セットと衣装が豪華。
犬や馬の周りの大勢のタップダンス等再現不可能のセット、振付、ダンス。
一瞬しか出ないダンサーも全部美しい!
よくこれだけの美女を集めたものだ。
脚本も波瀾万丈で凄い。3時間あるのに全く飽きない。ファニーブライスとオズの魔法使のカカシ役のレイボルジャーの存在感が凄い!
そしてメインの女優が皆美しい!それ故最初の妻の結末はもう少しどうにかならなかったのか?あれでは可哀想過ぎる。
そうした女子に対するモテ男の非情さを差し引いても、実在したとんでもないグレイテストショーマンの生涯に圧倒される。
主人公に酷い目に遭わされながらも最後まで見捨てないライバルが素晴らしい。